あらすじ
※R18性描写を含むエピソード(4-7, 7-5, 8-5, 9-4, 9-7, 10-4)は非公開にしています
【コンテスト用あらすじ(結末までのネタバレを含む)】
十年前、偶然の末に竜を倒して以来、ガイドの軍人・アシエルは勇者と呼ばれるようになってしまった。魔力を持たぬ平民である彼は、母の形見である、膨大な魔力を保存・放出できるペンダントを使い、取り繕いながら戦っていた。
そんな中、主君であるユリア王女の意向で、祖国イーリスとの開戦を企む隣国テンペスタの派閥争いへの介入が決定。テンペスタの企みを阻止するために駆け回る中、アシエルは隣国で魔王とあだ名されるセンチネル・ディズジェーロと出会う。センチネルの力の代償で死にかけていたディズジェーロを放っておけず、アシエルは親切心で手を差し伸べた。
イーリスの下町での強盗事件、貴族子女の誘拐事件と、背後でテンペスタが暗躍する事件に関わるたび、アシエルはディズジェーロと邂逅する。時に命を救われ、時に死にそうな顔をしているディズジェーロを助け、ふたりは互いのことを知っていく。
しかし、個人としての親交を深める傍らで、刻一刻とイーリスとテンペスタの関係は悪化する。イーリスの女王となったユリアは、開戦を防ぐため、テンペスタ皇帝・グレゴリオの暗殺をアシエルに命じた。
ガイドの奴隷に扮して単身テンペスタへ潜入したアシエルは、城内で運悪くディズジェーロと遭遇する。捨て駒と分かって敵の巣へと飛び込んできたアシエルの無謀さにディズジェーロは激怒し、アシエルを守るため、彼を自室に軟禁した。
限られた時間の中で絆を深める二人だが、安穏の時間は長くは続かない。αと呼ばれる特殊なセンチネルを作り出そうとしていた皇帝グレゴリオは、アシエルの存在により力を安定させたディズジェーロに目をつけた。
皇帝に実験動物として扱われるディズジェーロを解放するため、また、祖国イーリスを守るため、アシエルはディズジェーロを出し抜いて皇帝の暗殺に向かう。しかし、あと一歩のところで暗殺は失敗し、あわや四肢を切り落とされるというところで、アシエルはディズジェーロの転移魔術によってイーリスへと逃がされた。
二国間の戦争が始まり、アシエルとディズジェーロは、敵国の軍人として剣を向け合う。皇帝グレゴリオの目的は、大陸を魔物から守る古の結界をイーリスから奪い、綻びかけた結界を人の力で張り直すこと。しかし、テンペスタが目的を果たすより先に、結界は破れ、魔物の侵攻が始まってしまった。
戦場に現れた強大な魔物を協力して倒したアシエルとディズジェーロだが、グレゴリオの罠に嵌ったアシエルは、直後に命を落としてしまう。精神崩壊を起こしたディズジェーロは、アシエルを蘇生したものの、グレゴリオの狙い通りに魔物を操る魔王となってしまった。
仲間たちの迎えで目を覚ましたアシエルは、暴走するディズジェーロを命がけで止め、正気に戻すことに成功する。停戦した二国は結界を張り直すために協力するが、事が済めば人類の敵と呼ばれたディズジェーロは殺されると危惧したアシエルは、自分たちの死を偽装することにした。
こうしてハリボテの勇者と仕立て上げられた魔王の名を捨てた二人は、二国の和平条約の締結を見届けて、自由で気ままな旅に出るのだった。