あらすじ
筆頭公爵の姪っ子であるエレオノーラには、一人の幼馴染がいる。
第一王子のロレンス。彼は国を担っていく次代の王でありながら、呆れるくらいの軟弱男……すなわちヘタレだった。
どれほどヘタレかというと、「責任を取らされることになったら怖い」と異性をなるべく遠ざけ、ダンスを拒み、十九歳にしてまだ婚約者がいないほどである。
まともに話す異性といえばエレオノーラくらいなもの。
だが、とうとう彼にも春が来たようで――。
「好きな女性に想いを伝えたいと思っている」
ある日、エレオノーラはロレンス王子から恋愛相談を受けた。
それはいいのだが、一つ困ったことがある。
なぜならその恋愛相談は、特徴が酷似している、すなわちどう聞いてもエレオノーラ自身としか思えない『好きな女性』に求婚したいというものだったのだ。
――ねぇ、殿下。それを『他人事』として聞かされるわたくしの身にもなって?
誠実故に素直になれないヘタレ王子と、全てお見通しな公爵家の姪っ子の話。
※この作品は私主催の『ヘタレヒーロー企画』参加作品です。