あらすじ
暁尚里(あかつきなおり)は赤貧ながらバイト先の黒崎(くろさき)の元で細々と働いている。
貧乏一直線な尚理は厚い情で雇ってくれている黒崎に恩を感じて感謝していた。
薄気味悪いストーカーに嫌がらせを受けたりはしつつも何とかやっていたけれど、黒崎が老いる前に世界を周りたいと店を畳んでしまうことを告げられる。
次の当てなどない尚理だけれど、黒崎にはどうにかすると強がっていた。
黒崎はアルバナハルという、マナという世界人口の六割が使えるといわれる自然を操る超常能力者を多く輩出している南国の島に憧れていた。
その影響で、尚理も黒崎に教わってアルバナハル語を話せるようになっている。
ある日お使いを頼まれた本屋で、アルバナハルの軍事総司令官の地位にいるというルキアージュに出会い、「見つけた」と傅かれた。
そしてあれよあれよと話したいからと滞在先のホテルに連れられて、突然自分の花嫁だと告げられる。
さらに彼には今までの前世の記憶があると言われ、うさん臭さを感じる尚里。
しかしルキアージュはアルバナハルの信仰する女神の愛し子とされており、強力なマナを操ることが出来た。
愛し子は何度も記憶を持って生まれ変わり、つねに魂の片割れを探しているらしい。
はじめて見つけたのが尚理だと告げられて、思わずホテルから逃げ出してしまう。
そんななかバイト先にも現れたルキアージュに、黒崎は憧れのアルバナハルの人間だと大歓迎してしまう。
その後、自分の貧乏生活を晒したくないと断ったのに、バイト終わりに無理矢理家まで送られてしまうことになる。
倒壊寸前のアパートでストーカーのような人間に嫌がらせを受けている事を知ったルキアージュは、尚里を滞在しているホテルへ連行してしまった。
ホテルに滞在することになってしまって、距離を縮めようとしてくるルキアージュに、どう反応すればいいのか困るけれど、優しく接されて上手く断れない。
そして花嫁の石だというトゥルクロイドという宝石のついた指輪を渡されてしまう。
短い期間でもルキアージュの真剣さがわかってしまった尚里は、バイト先がなくなることと、ずっとお世話になってきた黒崎からの「本気には断るにしろ何にしろ本気で返せ。相手をしっかり知ってからでも遅くない」という言葉を受け、彼を知るためにアルバナハルへ同行することに。
アルバナハルでは友好的な第二王子や非友好的な第一王子と顔を合わせつつ、観光デートをして距離の縮まっていく二人。
当たり前のようにエスコートをするルキアージュのぬくもりが離れるのを、寂しく思ってしまうようになった自分へ尚理は驚いてとまどう。
ある夜パーティーへと出席することになり、そこでルキアージュの誕生日なことや、彼の花嫁候補だと過去に関係のあった女を第一王子にあてがわれたりしてしまい動揺してしまうのだった。