あらすじ
「ぐっ…かはっ…!!」
後ろから何かがぶつかる衝撃を受けたと思った瞬間、鋭い痛みが胸を貫いた。
「…ナ…イフ…?」
私の目には、赤く染まった鋭い切先が胸から出ているのが映った。
身体の力が抜け、その場に崩れ落ちる。
口の中に錆びた鉄の味がする。
吐き出した唾液は、床を真っ赤に染めた。
目の前には、愛する夫と夫の愛人が立っている。
「愛しているわ」
「俺もだよ…」
2人は私の目の前で口づけを交わす。
部屋には濡れた音が響いた。
「行きましょう」
「ああ…」
そう言い残し、二人の足音が遠ざかっていく。
旦那様…こんな事をしなくても、他に愛する人が出来たのなら私は潔く離婚に応じましたわ。
それがあなたの幸せならば…
次の瞬間、私の世界は漆黒の闇の中へ――…
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