あらすじ
——『3000万円』
これだけの金額を手にすれば、人は幸せになれるのだろうか。
……いやきっと、そんなことはないはずだ。
たったこれだけの金額では、ロールスロイスだって買えないし、都会じゃ一軒家を建てることも無理だろう。ましてや、一生遊んで暮らすことなんて夢のまた夢。
結局、3000万円じゃ、夢も希望も買えやしない。所詮、端金なんだと思う。
……でも、逆に3000万円という端金で、夢も希望も、なんなら普通の生活さえも奪われるやつだって、この世にはいる。
例えば、16歳でフリーター、時給950円で働いているやつとかね。
うん。もう3000万円って考えるだけで、ゲロ吐きそう。
——そう。おれ、速水虎丸には、16歳にして3000万円の借金があった。