あらすじ

ナルシストでガサツな女装の美少年「竜堂ナツキ」は、神経質で堅物な眼鏡の青年「竜堂秋人」と共に、漢方薬局「藍那堂」の二階に居を構えて「異能の絡む不思議な事件」の相談を請け負っている。怪しげな古物の販売も行う薬局の店主「藍那ナイア」の助力も受けながら、喧嘩ばかりのバディは日常に潜む名状しがたい闇と対峙していく。 第一話「夢の帆船」 高校生の「柄井ついり」は、出来立てのわらび餅を携えて校舎の別棟に向かっていた。 校内でまことしやかに囁かれる「お菓子一つで問題を解決してくれる女生徒がいる」という噂にすがっての事だ。その場所で出会ったナツキに、ついりは自らが所属する吹奏楽部で起きているある異変について相談をする。それは「夢の中で帆船に乗ってしまった生徒が目を覚まさなくなった」というものだった。 第二話「眇」 助手席にナツキを乗せ、秋人は東北のとある地方へと向かっていた。「取引先である旧家の当主と会ってきてほしい」という藍那の依頼を受けてのことだ。「山神の乳」と呼ばれる高級自然薯を取り扱う「新江田」という名の旧家とその集落には古くから伝わる独自の信仰があった。老人ばかりが暮らすその屋敷に足を踏み入れた二人は、その最深部で世にもおぞましきものの存在を目の当たりにする。 第三話「穿山甲」 倉庫の大掃除を行っていたナツキは「穿山甲」と記された小さな薬箱を見つけた。それを手渡された藍那は、四年前に起きた出来事を回想する。地域住民から「トウビョウ持ち」の憑き物筋として忌み嫌われていた山奥の旧家。そこで起きてしまった凄惨な事件を。 第四話「二つの月」 藍那が長期出張に出たばかりの藍那堂を、ひとりの少女が来訪する。その少女は、秋人とナツキの出自に関連の深い「そこにいるはずのない人間」だった。全ての因縁が渦を巻き、物語は世界の命運すら左右する出来事へと発展していく。 クトゥルフ神話をベースにした連作オカルトホラーです。

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カクヨム
カクヨム2022/09/03
  • 現在の作品月鱗のナツキ