あらすじ

「でね、昨日観た『馬シャーク』っていう映画が、超傑作だったの! だって上半身が鮫で、下半身が馬の化け物なんだよ!? そんなの最強に決まってるじゃん!」 「何だその小2男子が考えたみたいな設定は」 とある放課後。 俺は今日も幼馴染の乃愛(のあ)と二人で、家路を歩いていた。 乃愛はB級映画が大好きで、自分が観た映画をこうやってよく俺に話してくる。 その様がまるで気ままに甘えてくる猫のようで、何とも微笑ましい。 「絶対面白いからさ、今度岳(がく)も一緒に観ようよ!」 「ああ、いいよ。――ところで乃愛、今週の土曜日は、お前の誕生日だよな?」 「――!」 俺は心の中だけで一つ深呼吸してから、切り出した。 「あ、ああ~、そういえばそうだっけ? アハハ、すっかり忘れてたな」 乃愛はポニーテールの髪をプラプラと揺らしながら、頭を掻く。 まったく、こいつは。 ――まあいい。 「――乃愛、お前に大事な話があるんだ」 「……!」 俺は真剣な顔で、乃愛に向き合う。 ――俺は子どもの頃からずっと、乃愛のことが好きだった。 しかしなかなか勇気が持てず、告白できないままこの歳まで来てしまった。 ――だが、今年の乃愛の16歳の誕生日だけは、どうしても彼氏としてお祝いしたい! そのためには、今この時、告白するしかない――! さあ、今こそ一生分の勇気を振り絞る時だ、俺ッ! 「――乃愛、実は俺は、前からお前のことが――」 「ちょっ!? ストップ!!」 「……え?」 の、乃愛? 「あっ、そういえば私、用事あるんだった! 悪いけど先帰るね! またね、岳!」 「えっ!? お、おい、乃愛!?」 乃愛は目にも止まらぬ速さで、ピューッと走り去ってしまったのであった。 ……えぇ。

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小説を読もう2024/07/26
  • 現在の作品週末は長年片想いしている幼馴染の誕生日。それまでには何とか恋人同士になって、誕生日は彼氏としてお祝いしたい。でも俺が告白しようとするたび、何故か幼馴染は話題を逸らす。あれ?ひょっとして俺、嫌われてる?