あらすじ
逃げ込んだ先の病室で出会った少女――山内花梨は、傍からみれば(今時であれば)美少女である。だけど、感情を持っていなかった。
そんなふとしたキッカケで、毎晩のように花梨の病室に忍び込むようになった少年は、花梨とお話ししたり、感情を教えたり、夢を聞いたりしていくうちに、小さな感情が揺れていた。
少年には名前が無かったのに「なす」という名前を付けてくれた、感情の無い優しい少女、花梨に。
花梨の夢を実現したいと思った少年は、やりたい事を突き通すために、花梨に外の世界を見せるために、隠した想いを胸にして、気づけば一直線に走っていた。
これは、今より少し遠い未来。人工知能のアイに感情を支配された世の中で送られる、じれったく甘いのに、感情という小さな戒めが交差した、二人だけの知る恋物語。