あらすじ
「うちの出版社では、先生の続刊を出せなくなりましたっ!」
アラサーラノベ作家・泉千花はそうしてクビを宣告された。フェードアウトするでもなく、自分を慕って頭を下げた編集に最後の強がりを見せて、泉は公園で座り込む。
「……そっか。私、もう小説家じゃないんだ」
人目も憚らず泣き明かし、
「もう失うものなんてない。なんだってやってやるんだからっ」
泉は自分を奮い立たせ、しぶとく笑う。
「危ないっ!」
そんな彼女の前、道路に飛び出した子どもを庇って、泉の意識は消し飛んだ。
知らない天井だ。
目覚めて言ってみたかっただけを思い浮かべる泉は、細く美しい女に抱き抱えられる。って、どんな力持ち?
「私の、赤ちゃん」
……赤ちゃん?
ということで転生しました。うんうん。近頃流行りだもんね。異世界転生。って違うか―。これは現代転生だよねー。
何はともあれ、私は赤ちゃん。前途洋々、未来も時間もある身。となればやることは決まってる。
今度こそ売れっ子作家に、私はなる!
そう心に誓った0歳の夏。
そのために行動した結果、幼くして賢すぎとIQ測定からの神童認定。その結果、大学までエスカレーター式のお嬢様校清澄学院付属の幼稚園に特待生入学。幼馴染なお坊ちゃん、お嬢様との学園生活。
それでも何より優先して、書いて書いて書きまくる至福の時間。読んでもらいたい欲求を押さえきれなくなりネット投稿からの閲覧数の伸び悩み。幼馴染のお坊ちゃん、お嬢様におススメした結果、気付かされる小説家としての欠点。そして、ネットを通して前世の編集者と奇跡の縁が結ばれて。小説家としての自分を見つめ直し、私は新たなステージへ。
そして、小学六年生。私は史上最年少小説賞受賞者・泉万華として、今世の若く華々しい小説家デビューを勝ち取った。
小説の締め切りと勉強、学級委員の仕事に追われながらも、私は幼馴染達とイベントを面白おかしく乗り越えていく。