あらすじ
そこは、深く静かな森なのだと、その子は言いました。
深いけれども昏くはなく、様々な緑を透して幾筋もの白い光が射し込み、葉を通過したその光と立ち籠める白い靄は、青みがかった緑色にほのかに染まっているのだと。
そこにいる総ての生き物たちは息を潜め、樹々たちですら動きを止め葉音を鎮めて。
そんな密やかな静寂と、どこか親密な薄闇の中、彼らは目を醒ますのです。
蒼碧の、眠りの森で。
zzzzzzzzzzzzzzzzzzz
10年眠り続けている姉の目覚めを待つ、妹。
事故で家族を失い、ひとりぼっちになった子供。
その子の持つ不思議な力を借りれば、姉を目覚めさせることができるかもしれない。でも……
桃香が迷っているうちにも、その子はどんどん周囲の患者を目覚めさせていく。そのうち、夢を操るという謎の機関「ムーグゥ」も絡んできて……
子供は無力だけれど、強い。
人は傷ついて眠り、起きてまた立ち上がる。
辛い人生に立ち向かう勇敢な子供の姿に励まされ、周囲の者たちも手を取り合い前を向いて生きていく。そんなお話です。