あらすじ
2028年、海上自衛隊所属最新鋭潜水艦が深海へと消えた。
2028年、陸自ヘリ墜落。空自空中給油機着陸失敗、更に海自護衛艦沈没――。
度重なる失態の連続により、国民の自衛隊への信頼は失墜、政権交代にまで発展してしまう。
戦争ごっこの集まり――自衛隊自体の廃止論が真剣に議論されるようになる中、工藤貴という男は29歳年齢にして潜水艦"かいりゅう”の副艦長を担っていた。
世間からは白い眼を向けられ、古い慣習にとらわれている艦長からはいやがらせを受け、妻には不倫をされていた挙句に、弁護士の不倫相手に逆に慰謝料を命じられる。
もはやどうしようもないのか、工藤は感情を失ったのかのように、淡々と日々任務に身を投じていた。
そして、ある日、インド洋と太平洋に囲まれた島国"サラーニ”の美しい工作員と出会う。
彼女の提示してきた取引はこうだった。
慰謝料に苦しむ工藤を第三国で一生裕福に暮らせるよう手配する、その代わり、潜水艦”すいりゅう”を我が国に密輸してほしいと。
工藤は取引を受け入れ、アジア地域を巻き込む騒乱に巻き込まれることになる。
いや、彼自身がアジアを騒乱に巻き込んでいくことになる。