あらすじ

十五歳の少女ベアトリーチェは、花香る国ロレニアの王家に生まれたお姫様。しかし、ある日に突如として彼女は、父の勝手な都合により、強引な結婚をさせられる羽目に。 そのお相手は三十歳以上も年上の老人オッタヴィアーノ。 彼と過ごす日々は、ベアトリーチェにとって苦痛以外の何物でもなかった。さらに彼の前妻との間の子どもがベアトリーチェを苦しめる。娘のイザベラは彼女に敵意を剥き出しにし、自身の優位をアピールせずにはおれない女性であった。 そのような、ベアトリーチェにとっては地獄のような日々が数か月続いた頃。彼女はある人物のことを聞き知る。名はマチルダ。彼女は三百年前に生きていた、様々な異名を持つ強き女性であった。 調べていくうちに、ベアトリーチェはマチルダに憧れる。やがて彼女は騎士としての訓練を受けた後、各地で開催される馬上槍試合に参加。名を馳せていく。そんな時、彼女に好意を寄せた一人の男が現れる。 男の名はレオナルド。彼はエミリア侯国の領主ジョバンニの息子にして、次期後継者候補。黄色い歓声を女性から浴びるイケメンであった。 運命は二人を愛の炎で焦がしていく。けれど、彼らの愛は様々な思惑やすれ違いから成就しないまま、時を空費させるばかり。 心は近くに、だけど体は遠くにある。そんな二人に大きな試練が襲う。 ミディオラ・エミリア両国だけでなく、あらゆる勢力を巻き込む大戦争に巻き込まれるという試練が……。 十四~十五世紀のイタリアをモデルとした世界を舞台に、主人公のベアトリーチェが奮闘する物語です。 世界地図は右をクリック! →https://kakuyomu.jp/users/arakawa_haseo111/news/16818093081499058935 女性たちの欲望や願いが中心となって、物語が進む形式となっています。昼ドラ的な要素も含まれており、結構どぎつい描写もあります。また、タグにもあるように「ざまぁ」の要素もあります。女性たちが抱える欲望の発露と、男たちが繰り広げる政治劇をお楽しみあれ。 ――――― 以下、主要人物の簡単な紹介となります。 ①ロレニア王国の出身者 ベアトリーチェ(フルネーム:ベアトリーチェ・ド・ロレニア) 主人公。ロレニア王家の娘。先王である父の命令で望まぬ結婚を強いられてしまう。王族とは思えぬ程に庶民的で、特に子どもには好かれる性質。普段は仕込まれた貴族風の話し方だが、ふとした時に素が出る。そのうえ食いしん坊。レオナルドに叶わぬ思いを抱いている。 ルイージ四世   現ロレニア王。自信過剰で野心家。そのうえナルシスト。政務は取り巻きの貴族に任せっばなしで、自分は情欲に耽る典型的な愚王。妹ベアトリーチェ、弟ジャンとの仲は悪く、特に真面目な弟のことを毛嫌いしている。 ジャン一世 ルイージの弟。先王である父の政策により、ノマーニャ王国の支配者に収まっている。ベアトリーチェより一歳年下。三人兄弟の最年少だが真面目で政治的才覚があり、領民から慕われている。姉ベアトリーチェとの仲は良好だが、兄ルイージのことは快く思っていない。 カール二世 ルイージ、ベアトリーチェ、ジャンの父にして先代のロレニア王。ベアトリーチェを不幸な境遇に突き落とした元凶。 ②エミリア侯国の出身者 ジョバンニ侯爵(フルネーム:ジョバンニ・ダ・ガッラ) エミリア侯国の領主。ミディオラ公国との地位の差に不満を感じている。女性関係に関しては取り繕えない程のクズであり、それが原因で過去に無様を晒している。レオナルドとジュリアの父。 レオナルド ジョバンニの息子で、次期後継者候補。模範的な騎士でかつ容姿端麗。要するにイケメン王子様。ミディオラ公国との関係強化のために、オッタヴィアーノの娘との政略結婚を強いられる。だがしかし、本命はベアトリーチェであり、その秘めた思いに苦しまされることに。 ジュリア ジョバンニの娘で、レオナルドの妹。兄に対して異常なまでの愛情を抱いている。かなり複雑な事情を秘めた出生により、父から「いない者」扱いを受けている。さらに何やら過去にトラウマがあるらしいが……。 ➂ミディオラ公国の出身者 オッタヴィアーノ公爵(フルネーム:オッタヴィアーノ・デ・サルビッチ) ミディオラの領主。少し前までは爵位なしだったが、ベアトリーチェとの結婚で公爵の地位を得る。女関係はだらしなく、ジョバンニと双璧を成すクズ。五十近くという年齢も彼の好色ぶりを衰えさせはしない。領民からは「自分たちから搾り取った税で贅沢に耽る最低の領主」と評されている。 イザベラ オッタヴィアーノの娘で、いわゆる公爵令嬢。己の美貌に並々ならぬ自信を持つ、高飛車で自惚れ屋。ベアトリーチェに並々ならぬ憎悪を燃やしている。レオナルドとの結婚を約束されているが、彼が自分に注目してくれないことが全く理解できない模様。 ニッコロ オッタヴィアーノの息子で、イザベラの弟。次期後継者候補だが、悪い意味で父親似。宗教界との繋がりをつくる目的で、法皇の親族との結婚が決められている。 ④グロウディッツ帝国の出身者及び関係者 フェデリコ五世 グロウディッツ帝国の皇帝。ミディオラ公国及びエミリア侯国とは封建制度で繋がっている。ロレニア王国とは敵対関係にある。領内の諸侯から強い忠誠を得られていないことから、その対策として戦争を画策する。 ⑤法皇国の関係者 マルティヌス八世 多数の信者を有する神聖教の法皇。ロレニア・グロウディッツ両国の争いに付けこみ、領土拡張を目論む。「法服を纏う私欲の塊」と評され、周辺諸国から嫌われている。また、肉欲に負けてはならない立場にも関わらず、公然と愛人を持つ程度にはどうしようもない男。 クラウディア マルティヌス法皇の姪とされているが、実は法皇の実の一人娘。典型的な箱入り娘で、父の権威を笠に着て好き放題やっている。父の命により、オッタヴィアーノの息子ニッコロとの婚約を勝手に決められてしまい……。 ⑥フロレンス共和国の出身者及び関係者 ジュリアーノ(フルネーム:ジュリアーノ・デ・ミディナ) フロレンス共和国の最高指導者。曾祖父の代から続けてきた銀行業を引き継ぐ傍らで、政務にも励む多忙な男。下層民への福祉政策を行うなどしており人々からの支持は厚いが、貴族層からは疎まれている。外見はお世辞にも優れているとは言い難いが、それを補って余りあるカリスマ性の持ち主。 エヴァ ジュリアーノの妻。政略結婚で結ばれたが、心から夫を愛している。夫の人柄に深く惚れ込んでおり、文字通り「死が二人を分かつまで」添い遂げるつもりでいる。 ⑦その他 ゲラルド・ネルロ 傭兵組織「黒衣団」のリーダー。戦争を好み、金のためならばどれだけの血が流れようとも気にしない非情な男。女性に対してだけ発動する特殊な力を有している。おそらく全世界の女性の敵。本人が戦争に生きてきた半生もあり、貴族風な女性は嫌い、一方で強い女性を好む性癖がある。 チェーザレ(フルネーム:チェーザレ・ダ・トレンティーノ) 傭兵組織「白衣団」のリーダーにして、フローレンスに隣接するルッチア国の小領主。眼帯を付けていることから「隻眼の傭兵隊長」の異名を取る。ジュリアーノとは親しい間柄。豪放磊落な性格でかつ伊達男。なお、過去に痛い目を見たこともあり女性関係はおとなしめ。 マチルダ フロレンスとその周辺地域で伝説となっている女領主。本編開始の三百年前に世を去っており、彼女の遺骸はいまだ見つかっていない。ベアトリーチェが憧れた人物でもあり、彼女が騎士の道を歩むきっかけともなった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2024/07/21
  • 現在の作品【完結済み】レオナルドとベアトリーチェ