あらすじ
どおん、どおん、と体を芯から揺すられるような花火の音。
賑やかな花火大会の様子を少し遠くの公園から観察しながら、俺は「はぁ」とため息を吐く。
恋人同士、一緒に来るはずだった彼女は、なぜか俺の隣にいない。
ぴろん、と通知音が鳴った。
アドレス交換をして以降、声に出して読むと恥ずかしくなるような甘いやり取りばかりを繰り返していたチャットアプリのメッセージだ。どんな内容が送られてきたかと見てみれば、そこに表示されていたのは――。
『
』
ただの空欄だった。
※『花火』『空欄』『死体』の三つの語句をテーマとし、小説を書くという企画に提出した作品をそのまま掲載したものです。