あらすじ
「西暦」と呼ばれた純粋科学文明が自己崩壊で終焉を迎え、数多の歳月を費やし魔法と科学の混合文明として復興を遂げた現在。魔法協会に属する魔法流派の一派である「翼正会」において、人間以上の多大な魔力を有する大魔術師は人間として存在する事が不可能になり、体高数メートルの巨体を持つ鳥類の姿となる。巨鳥の大魔術師は、自身が見定めた才気に溢れた人間をひとりだけ選び、唯一の直弟子として迎え入れる。
少年の名はフェリーチェ。翼正会頭領かつ「五賢師」第一翼に君臨するダイヤモンドクレールの直弟子であり、人形のような無表情と感情の起伏が極端に少ない性格が特徴である。「己の出生と産みの親の謎」を抱える彼は、ミチビキとの交流を通して心身ともに成長してゆく。
少年の名はミチビキ。「翼正会の機械巨鳥」ことサタンズクローの直弟子であり、人間と同じ外見と心を持つアンドロイドである。鍛錬の一環としてフェリーチェとともに巨鳥たちへ挑む彼は、今日も自身の師が口にした「過去の為に」の意味を模索する。
少年の名はプレアデス。「死を招く黒い鳥」の異名を持つフリッシュの直弟子であり、間延びした口調とマイペースな性格が特徴である。フリッシュのもとで「仕事」を請け負う彼は、「未来の為に」今日も「フリッシュの大剣」の切先を相手に向ける。
巨鳥の名は【現在非公開】。【現在非公開】の【現在非公開】であり、意図的に秘匿された「四賢師時代」を知る一羽である。恋慕を向けるプレアデスとともに「仕事」をこなす彼は、それと同時に直接の弟子である【現在非公開】との関係に思い悩む。
これは巨鳥の大魔術師や人間の直弟子たちが繰り広げる、情愛と師弟愛と、「誰もが何者かを演じている」物語である。