あらすじ
「あのー、すみませーん」
「え、はい。なんですか? あれ、カメラが……もしかして、テレビ?」
「そうですー。どうも、失礼します」
庭で植木の手入れをしていたおれに、生け垣の向こう、道路から声をかけてきたのはテレビ関係者だったらしい。マイクを手に持ったインタビュアーらしき男とカメラマンの他数名が門から入ってきた。
「えっと、あの、うちになにか……?」
「ああ、いえ、ははは。そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」
おれは一人暮らしをしている息子が何かしでかしたのかと思い、動揺してしまった。男たちはその様子を笑い、おれは恥ずかしさで顔が熱くなり、後頭部がかゆくなった。
「えー、こちらのお宅でワンちゃんを飼っているということですが」