あらすじ
「落ちた……」
とある事情でお金を稼ぐ必要があった武蔵野純一は、稼げると噂のプロダンジョン探索者になるため試験を受けた。
自己採点では確実に合格……だったのだが、張り出された合格発表に純一の番号は見当たらなかった。
「あれあれあれ〜、まさか純一くん落ちちゃったのぉ?」
そんな純一を馬鹿にするのは、高校の同級生の二階堂晴人。彼の父親はダンジョン庁の重役で、なんと彼はその父親に頼んで、本来合格するはずの純一を落としたのだった。
それから三ヶ月ほど、プロになれなかった純一はダンジョンの魔石を掘ったり、金持ちダンジョン配信者の荷物持ちをする、いわゆる底辺ダンジョン労働者として生計を立てていた。
アマチュアの探索者でもできる分、低賃金で重労働だ。
「もっと楽して稼げたらいいんだけどなぁ……」
そんな時、純一はとある話を聞く。
『ダンジョン配信者を助けたら、その配信で稼いだお金を謝礼金としてもらうことができる』
その後すぐに、有名美少女ダンジョン配信者、竜胆暁が特殊個体オークに敗北しそうなことを配信を見て知る。
純一はすぐさま竜胆の元へと行き、特殊個体オークをワンパンで仕留める。そして、血まみれになりながらこう言った。
「ほら、助けてやったんだから金くれ」
その様子が配信で流れたことで、純一は竜胆を助けたことへの賞賛と、お金目当てで人を助けたことへの非難を同時に受けることになった。
しかし、メンタル強者の純一は炎上なんて全く気にしない。また、その炎上が逆に純一の名を世に知らしめる手伝いをすることになり、一夜にして武蔵野純一は時の人となったのだった。
それからも純一はお金目当てで有名配信者を助けまくり、その度にバズりにバスって、やがて彼の人気と影響力は、プロのダンジョン探索者でないにも関わらず、有名ダンジョン配信者たちを遥かに上回るようになっていくのだった――