あらすじ

「今宵のお客様にまずお召し上がりいただくオードブルは、四人のアメリカ大統領に仕えた料理人、クリスティーナ・レッドフォードによる――」 この夜、まるで洞窟の中のような雰囲気が漂う薄暗いこの室内で、特別な会食が開催されていた。場所も時間も不定期、会員制のこの食事会では、世界中の名だたるシェフたちの料理を堪能できるという話なのだが……。 「お次はスープ。こちらはフランス大統領直属の――」 「ポワソン。ミシュラン三ツ星の――」 「ソルベ。イギリス女王が愛した――」 「メインデッシュ。こちらはあの伝説の――」 と、タキシードを着た主催者の男が仰々しくその名を口にして料理を紹介するたびに、客たちは感嘆の声を上げる。 「まあ、これがあの名シェフの料理なのね」 「うふふ、口いっぱいに広がるわぁ」 「ああ、最高だぁ」 「ほんと、おいしい」 「うん、間違いない。いやぁ、実際に彼の料理を食べたことあるけどねぇ、よく再現されているよ」 「ああ、彼が死んだときはまた惜しい人を亡くしたものだと落胆していたが、ああ、うまい」 「うふふ、神様は贅沢ね。彼らの料理を天国で堪能できるんですもの」 「まったくだ! はははははっ!」

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小説を読もう2024/08/13
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