あらすじ
小学四年生の男の子、坂口 勇真(さかぐち ゆうま)。
勉強もスポーツも、やれと言われればそれなりに真面目にやるけれど、別に好きでも嫌いでもない。
夏休み前の7月。
もうすぐ夏休みなのは楽しみだけれど、宿題がたくさん出されることだけはイヤになる。特に大嫌いな「夏休みの自由研究」があることが悩みのタネだ。
勇真は毎年、この宿題で手こずってばかりなのだ。
調査や体験活動、観察、実験などを通して、自分なりに自由に研究したものをまとめる宿題「自由研究」。
教科は主に、理科、社会、生活、総合学習だが、他の題材でも自由に研究していい。
「“自由”って、難しいんだよなぁ」
はっきり問題を出された方がずっと楽チンであるのに、どうして大人たちは、調べろ、考えろ、と言うのだろう。
そんな時に勇真が手にしたのは、学校から配られた、夏休みの自由研究にピッタリの教材が載ったチラシだった。
去年も同じように、このチラシから購入した飼育キットで自由研究をまとめようとしたが、失敗。
今年こそはと選んだのは、何が生まれるのか分からない“謎タマゴ”だった。
ところが、待ちに待った謎タマゴが届いた日、飼育キットを開けた勇真に語りかけてきたのは“夏休みの学びの神様”こと、カミサマで……。
「カミサマ、宿題手伝ってくれるの!?」
《宿題は自分でやることに意味があるのじゃ。ワシが行うのは学びのサポートじゃな》
「ええ~っ!」
何かが生まれる前から大混乱??
生命って、なんなんだろう?
生き物を飼う責任って?
自分の生命は、自分だけのもの?
身の回りに当り前にある生命は、人間と動物だけなのかな?
カミサマと、謎タマゴから生まれた生き物を通し、“いのち”を考える三十日間。
勇真が疑問に思い、調べ、知り、考えることはどんなことなのか……。
生命を考える物語です。