あらすじ
高校入学を機に暗殺者デビューに挑んでいた仁村秀哉。
誰にもバレないであろう高所を取り、練習を重ねたスナイパーセッティングした。
風を感じ、相手の行動を読み、全てが完璧に見えた。瞬間だった――
『暗殺はあそこ』
遠く離れた場所から、クラスメイトの、しかも隣の席の女子が秀哉を指さし、そう口にしたのだ――
――日は跨ぎ、眺めの良い高所でピストルを構える中越澄麗は、暗殺デビューを果たそうとしていた。
親の期待に応えるために集中力を高め、幾度となく見たスコープを除く。
風速を読み、相手に照準を合わせた。刹那だった――
『暗殺者が見えるか』
――数kmも離れた場所から、クラスメイトの、しかも隣の席の男子が澄麗を指さして言ったのだ。
バレてしまえば暗殺などできる訳もなく、日は違えど2人は慌てて地上へと降り、呆気なく暗殺者デビューが幕を閉じてしまう。
悔しさか悲しさか、何故か2人は暗殺者であることがバレたと勘違いし、相手を始末しようと試みるのだが、ことごとく失敗に終わり、ただイチャつくだけ。
自分は暗殺のことについて言っているのにもかかわらず、傍から見ればただの惚気。
始末しようと遊びに誘ったのにもかかわらず、蓋を開けてみればただのデート。
そんな、暗殺者になれない少年少女の、勘違いイチャイチャ物語