あらすじ
とある異世界の、とある大陸の、とある国家。その国に、千年に一度の俊英と呼ばれる名宰相が居た。
三代の王に仕え、全ての王に信頼され、信用され、愛されたその宰相には若き頃に麗しき姫と交わした
約束があった。
――皆が笑える国にする
姫との約束を叶える為に奔走する宰相。が、志半ばで彼は凶刃に倒れる事になる。
今わの際、彼は気付く。
自分が叶えたかったものは。
自分が守りたかったものは。
自分が、本当に欲しかったものは。
皆の笑顔ではなく、ただ、その麗しき姫の『笑顔』だと。
自分の本当の想いに気付いた彼は願う。
もう一度、『 』に逢いたい。その笑顔を、守りたい。
そんなものは妄想だと。
そんな事は出来る訳は無いんだと。
きっと、御伽話だと思いながら、それでも願う。強く、強く、強く、願う。
――神の御業が、悪魔の意思か。
彼の願いは、叶う。
幾つもの世界を、幾つもの時代を、幾つもの歴史を越えて。
――これは、ただ彼女の『笑顔』を守る為に奮闘する哀れで愚かで、そしてとても純粋な男の物語。