あらすじ

さまざまな歴史を刻んだ二十世紀も終焉を迎え、ほんの数年が経った頃のこと。 世界は唐突にそして確実に、混沌の闇へと染められた。 ヒトのなかに突如として発症した屍症候群は、健常な体がある日突然に屍となって死に至る病だ。 遺伝子異常だとか伝染病とか、研究者の間でさまざまな憶測が飛び交う間に、恐ろしいくらい世界中に拡散され、猛威を振るった。 しかしそのわずか数ヶ月後、その屍症候群に免疫を持つヒトがぽつぽつと現れ始め、彼らの抗体細胞からワクチンが作られる。 事態は呆気なく、しかし急速に終息へと向かった。……かのように思われた。 『屍人加速細胞性免疫』。 一般人のなかでもっとも浸透している通称は【アンデッド化】。それが抗体細胞の恐るべき正体だ。 アンデッド化すると屍の身体になっても死に至ることはないが、屍のまま生き続けることを余儀なくされる。しかもその身体が求める栄養は、普通の食事ではなく。 ————『ヒトの死』である。 水神龍二はアンデッドを狩る仕事、狩人を生業にしている。 そんな彼が出会ったのは、美しい涙を零してヒトを喰らうアンデッド《葬祭のマリア》。 彼女と関わるうちに龍二に芽生えた感情は、果たして……? 悲しき運命を背負わされた男女の、許されざる恋の行方は?

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小説を読もう2019/05/23
  • 現在の作品葬祭のマリア