あらすじ
「……フッ。未来……か」
その男は自宅の地下にあるシアタールームのソファーに座り、そう独りごちた。
彼が今見終えたのは古い映画。製作された年代から数百年先の未来を舞台にしたSF物だった。そして、彼がいる現代こそがその映画が描いた未来だ。
過去と未来は連続している。昔の人々が映画で描いた未来の光景は一部当たっていて、感心もした。しかし、その映像技術や面白さは現代の映画と比べると見劣りし、一部のインテリぶった愛好家以外、昔の映画は今ではほとんど注目されない。しかし、彼はこうして古い映画を見下し、悦に浸るというのが趣味だった。
彼は伸びをしてソファーから立ち上がった。飲み物などは後でアンドロイドが片付ける。そう、それが未来の生活だ。彼はあくびをしながら部屋の出入り口へ向かった。そして、自動ドアが開いたそのときだった。
「ふがごぉ!?」
ドアが突然閉じ、彼はドアと壁の間に挟まれた。