あらすじ
夏休み間近の七月中旬。
春先に亡くなった年上の恋人――東雲円佳の幽霊が現れた。
よりにもよって、その妹の美門とキスをしている最中に、である。
そんなタイミングだったので多少のぎこちなさはありつつも、僕たちは奇跡のような再会を喜び、かつての思い出を振り返っていく。
しかし、あり得ないはずの死者と生者の交流は、少しずつ歪みを生じていき――
【迷惑かけるくらいなら、もう消えちゃいたい】と落ち込む円佳さん。
「お姉ちゃんは卑怯よ」と糾弾する美門。
生前に伝えられなかった思いは、決して綺麗なものだけではない。
僕はやがて姉妹が嘘で隠していた本当の想いを知ることになる。
これは死者への未練を乗り越えて、生者との未来を歩むための物語。