あらすじ

もう自分の文章を書く自信ない。 書いたところですぐ多忙に飲まれて結局完成できずに終わる。 手をかけたところで、手がかけられないストレスになることが分かり切っているので、億劫だ。 それに、それ以前のところでも、そもそも自分の言葉を語る自信みたいなものはすっかりなくなってしまっているのだ。 自分を殺し、世間に合わせる訓練をしている結果。 長い会社勤め。編集という仕事の中で、得たものは、自信を無くし、現実を知ったということだけ。時間を失い、個性を削る訓練をしただけ。 自分の書くものなんてゴミのようなものだ。心底、そういうふうにしか思えなくなっている。 ただ、ふと物語を思い描くことがある。 ふと、夢想に心躍らせる時がある。 ふと、形に残したくなる時がある。 自由に、恐れずに、誰に見せるわけでもなく。 ただ、描ければいいのに。 途中で終わる恐怖を抱えて、ビクビクと固まってしまっているが 手っ取り早く、未完をおそれず、質の悪さを忘れ、ゴミをゴミ箱に放るように。 ただ吐き出すように。書いてすぐ、忘れて捨ててしまうように。 呼吸するように、気軽に、そして苦しく、吐き出して。 保存をしわすれ、消えていくデータのように。 書いてみる。そして、消してしまおう。

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小説を読もう2024/06/01
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