あらすじ
まったく目立たなくてジミな小学六年生、手塚みどり。ある日学校に謎のイケメンが現われて、私の手を取ってこう言ったの。
「見つけた。ぼくの最愛のひと」
さ、サイアイ!?
どうやら彼は、私が趣味で育てていた花が人になった姿なんだって。(ありえないけど本当みたい……) 私のことがす、好きなのは嬉しいけど、ちょっと溺愛しすぎだよっ!
肉食系のお花男子とジミ女子の、少し不思議なラブコメ!!
※以下ネタバレ注意※
【キャラクター設定】
①手塚みどり(てづかみどり)
物語の主人公(ヒロイン)。人と話すことが苦手で、友だちもいない、とても大人しい小学六年生。しかし心の中ではよく喋っている。
趣味は園芸で、家でも教室でも花を育てている。心優しい性格。
②花咲フロラ(はなさきふろら)
物語の主人公(ヒーロー)。突然みどりの前に現れて「最愛のひと」と言ってのけた。
その正体は、みどりが育てていた花が人になった姿である。自分を大切に育ててくれたみどりのことが大好きで、溺愛している。
【長編化した際のプロット】
〇家に帰ると、なぜかフロラがみどりの家に住むことになっていた。
「何でそんなことになってるの!?」
「そこはまぁ……不思議な力だよ」
そう言われて諦めるしかないみどり。どうやらフロラは「留学生」という名目で、一か月をみどりの家で過ごすらしい。一か月の先は? ふと気になるみどりだったが、家でも溺愛してくるフロラにあきれてそれどころではなかった。
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〇相変わらずフロラに愛されまくる日々。
それでも「嫌いな野菜も食べなきゃだめだよ」なんて時々厳しい。かいがいしく世話を焼いてくるイケメン男子のせいで、家では家族にからかわれ、学校では女子の目の敵にされて。段々と辟易するようになってきた。元々「目立たない」がモットーで一人だったみどりだけれど、周りから嫌悪感を抱かれて一人になるのとは話が別。女子から嫌がらせを受けてもフロラが助けてくれるけれど、元はといえばフロラのせいでは……と思わずにはいられない。
けれどフロラは「ぼくがいるからいいじゃない」なんて言う。
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〇そんな中、ずっと風邪で休んでいた橘くんが学校に来る。
当然フロラは別の席へと移動になり、これで少しはマシになるかなと安心したのも束の間。現在みどりがクラスの女子に目の敵にされているという状況を悟った橘くんがみどりを気にかけることで、むしろ状況が悪化する。
フロラが橘くんにライバル宣言もしてしまうし、どうしたらいいのかとみどりの悩みは尽きなかった。
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〇ある日とうとう限界が来たみどり。
「もうやめてよ!! フロラくんが来てからつらいことばっかり……私に近づくのはやめて!!」
ひどい言葉で拒絶した。はっと我に返るころにはもう遅く、神妙な顔つきをしたフロラが「わかったよ」とうなずいた。
「でも忘れないで、ぼくはずっと君のそばにいる」
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〇それからフロラは学校に来なくなった。
別のホームステイ先が決まったということになっていて家にもいない。女子に「どうなってるのだ」と聞かれても、みどりには答えようがなかった。みどりの悩みを聞いてくれていた橘くんには「良かったね」と言われるけれど、どうにもモヤモヤしてしまうみどり。
そのまま数日が経った。
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〇流石に心配になってきたが、みどりにはフロラの居場所が分からなかった。
「どうしよう。私があんなこと言ったから……!!」
もうこのまま一生会えないのか。そう思ったら胸が苦しくなった。別に嫌いだったわけじゃない。この気持ちは恋ではないけれど、好きでいてくれたことは純粋に嬉しかった。ただ少し気を付けてほしかっただけなのに。
雨の中、あてもなく走り探し回っていると、盛大に滑って転んでしまう。が、その直前、受け止めてくれる影があった。
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〇顔を上げるが、そこには誰もいない。
しかしみどりは無意識に「フロラくん……?」と呟いていた。拒絶したのに、また助けてくれたのかと涙が零れそうになる。そして思い出す。「ずっと君のそばにいる」という言葉を。ずいぶん探し回ったけれど、本当はもっと近くにいるのではないか? その時とある一か所に思い至る。
急いで家に帰るみどり。自室に駆け込むと、そこにあったのは一つの植木鉢。フロラの元の姿であるという植物が植えられた、その植木鉢だ。けれどその植物は枯れかけていた。「あぁっ……!!」声をあげるみどり。
人間の姿の時は普通に食事をとっていたフロラ。もちろん植物がとらない食事もとっていたフロラ……それが、フロラ自身に良くなかったのではないか。蓄積された不調が、この植物を枯らしてしまったのではないか。そのタイミングが、たまたま今回のことに重なったのではないか。
みどりは決心する。もう一度この花を咲かせることを。もう手遅れかもしれない。それでも諦めたくなかった。
↓
〇数週間後。みどりの隣にはフロラがいる。
相変わらずの溺愛っぷりに呆れるみどりだったけれど、その顔には笑顔が浮かんでいた。
「今回のことはね、植物のぼくにとって人間の食事がよくなかったこともあるんだけど、別の理由もあるんだよ」
フロラは言う。
「植物のごはんって何か知ってる? お水と……人間からの言葉。みどりのかけてくれる優しい言葉が、いつだってぼくを生かすんだ」
思わず赤面するみどり。つまりフロラが枯れかけたのは、みどりがフロラを拒絶したのも原因の一つ……ということで。フロラはにこっと笑う。
「みどりがぼくの命だよ」
「や……やっぱり重すぎるよーーーーっ!!!!」
そんなわけで、今日も肉食系植物男子に愛されすぎて困ってます。
──
ここまでで大体一話の内容。ここから先は、学校生活の行事を織り交ぜながら、二人の恋愛の進展を描いていけたらと思っています。