あらすじ
鈴は、アイドルオタクの従姉妹に連れて行ってもらったイベントで、オタクを隠しているクラスの男子の秘密を知ってしまう。彼はクラスイチのイケメンの月岡くんだった。
月岡くんに誘われて、アイドルのコンセプトカフェに二人行く。後日、そのことがクラス中にバレて、月岡くんはとんでもないことを言い出す。
「実は付き合い始めたんだ」
断りきれなかった鈴は、彼女のフリをすることに。
※ネタバレ注意
◯キャラクター設定
・新発田 鈴(しばた すず)中2(13才)。特別に趣味や好きなものがなく、恋を知らない。そのせいで、月岡くんからのアプローチには積極的にはなれず、なかなか本心を言えない。母親がなんでも決めて自分の意思で選択する機会が少なかったため、鈴は優柔不断な性格になった。茶道部(運動部が苦手という理由で決めた)。小4の弟がいる。
・月岡 千明(つきおか ちあき)鈴と同じクラス。寡黙で爽やかイケメン。隠れオタク男子。主人公と一緒にいるときと、アイドルのことを話すときは饒舌に。優しいけれどもリードしてくれて、褒めてくれる。アイドルライブに行く時はメイクする。高1の姉がいる。帰宅部だったが、主人公と同じ茶道部に入部。母親が日本舞踊の先生。元カノ(中1のときに中3の先輩から告白されて、2週間だけ付き合った)にオタクだとカミングアウトしたら、「オタクって嫌い」と言われてフラれた過去がある。そのため、オタクに理解のある主人公には心を開く。
・大沢 若葉(おおさわ わかば)同じクラスで親友。
・松之山 叶愛(まつのやま とあ) 同じクラスで月岡くんが好き。
・岩室 圭(いわむろ けい)中1。茶道部の後輩。
・瀬波 亮人(せなみ あきと) 月岡くんの友人。鈴と同じクラス。染めていないが茶髪。オタクではないが月岡くんと馬が合う。
・「ミラクルゴー」5人組男性ビジュアル系アイドルユニット。略して「ミラゴー」。
マイト ❤️センター 茶髪 愛嬌がある
ジル ♦️金髪で長身 モデルとしても活躍
ケイ ♠️リーダー ジルに次ぐ長身 メンバーに振り回されるおかん的な存在
テルル ♣️お調子者で弟キャラ
ネイオン 🃏寡黙 変わり者
◯長編化した際のプロット
・クラスイチのイケメンの秘密を知る
特別にハマるとか、好きなものがあるわけではない。みんなに合わせて、同じであることを知って安心していた。
アイドルオタクの従姉妹に連れて行ってもらったイベントで、オタクを隠している男子の秘密を知ってしまう主人公。
「男の子のファンもいるんだから! ほら、あそこにも……」
いとこが視線を送った先に、背の高い男の子がいた。メイクして、美形が際立っている。目が合った。どこかで見たことがあるような……。
ピンと伸びた背筋を見て、月岡くんだとわかった。彼は姿勢が良くて、高身長なのに、さらに高く見える。
最近、月岡くんが炭酸飲料を飲んでいたのは、応募者全員サービスのシールを集めていたからなんだね。私もいとこに「協力お願い!」と頼み込まれて、何本も飲んでたな。しみじみと思い出した。そう、彼は苦行を共に戦った同志に違いない。
「あれ? 月岡くん?」
「ここで俺に会ったことは、クラスでは秘密にしてほしい」
「いいよ」
コスプレのようなものだと思う。普段と違う姿を楽しむような。そんな一面があったんだと驚くけど、全然嫌ではない。むしろ……。
「秘密というのは、クラスのみんなに知られると恥ずかしいというか、女性ファンの方が多いから、肩身が狭いというか……。オタクな男って嫌じゃないかな?」
「そうかな? 好きなことがあるのって素敵だと思う!」
イケメンがメイクすると美形度が増す。従姉妹の言葉を借りれば、尊い!!!
・学校帰りにコンセプトカフェに一緒に行く
「来週、ミラゴーのカフェに一緒に行ってくれない? 男一人では入りづらくて」
「いいよ」
「よっしゃ」
小さくガッツポーズしてる月岡くんが可愛い。
クラスで遠巻きに見ていた女子から「え? 月岡くんが笑ってる!」と驚きの声が聞こえた。
そして、カフェ堪能後。
「なんたか、付き合わせて悪かったな」
「そんなことないよ。料理もおいしかったし。それに……夢中になってる月岡くんを見てると楽しかった」
「…………へ?」
月岡くんの顔が赤くなる。
・クラスメイトにデートを見られて、彼女のふりを開始
「昨日、月岡くんとデートしてなかった? 付き合ってるの?」
松之山さんの質問を皮切りに、波紋が広がる。
「そういえば、最近二人よく話してるよね」
反応に困って、月岡くんの顔を見上げる。
すると、サラッと衝撃的な一言を言い放った。
「実は付き合い始めたんだ」
「ええー! 月岡くん!」
女子から悲鳴が上がった。月岡くんのファンが多い。
「新発田さんは俺の理想の恋人なんで」
月岡くんは私の肩を引き寄せて、堂々と言い放った。
・「理想の恋人」について聞く
「理想の恋人ってどういうこと?」
「そのまんまだよ。オタクに理解があって、俺も大好き。彼女のフリじゃなくて、本当の彼女になってほしい」
サラッと告白されて、うっかりと承諾しそうになった。
「ごめんなさい。無理そうです」
素直に応えられたら幸せなんだと思う。
釣り合わないのはわかってる。イケメンすぎて、隣に立つ自信がないんです……!
それに、月岡くんの好きに応えられなくて、きっと幻滅されちゃう。
「どんな風に無理そうなの?」
「私の心づもりが……」
「考えてくれるんだ。それって、俺にチャンスがあると思ってもいいよね?」
月岡くんの問いかけに、少しでも可能性を消したくなくて、こくんと頷いた。
・本当はミラゴーのこと、まだすごい好きってわけじゃないよね? 新発田さんと一緒にいた子に押されてとか。
・ミラゴーの好きなところ
「誰が好き?」
「ネイオンだな。画展を開いたり、自分を持ってる感じが好きなんだよな」
「月岡くんがそう言うなら、良いなって思った」
「……優柔不断で言われない?」
「そうだよね。ふふっ! よく言われる」
笑い飛ばした私に、月岡くんは真面目な顔をした。
「俺は新発田さんの好きなものが知りたい」
「好きなもの……」
推しメン。従姉妹の話を聞いてばかりで、自分の推しメンはいなかったな……。
困った顔をした私に、月岡くんはチラとこちらを見た。
「無理に言わなくて良いよ。悪かったな」
・二人は名前を下の名前で呼ぶようになる
「試しに、下の名前で呼び合おう」
・書道の時間、好きな四字熟語を書くお題で月岡くんから褒められる
「一期一会」
「すごくいいね。それ選んだの、鈴らしいよ」
「ありがとう。千明くんは何を選んだんだっけ」
「初志貫徹。勉強でも何でも、諦めないことが大事だと思って」
「いいね!」
・茶道部の後輩の岩室くんと話しているところを月岡くんに見られて嫉妬される
月岡くんは鈴と同じ茶道部に入部する。姿勢が良いことと、作法がすでに綺麗で完璧。
中3の先輩からもほぅと感嘆される。
「千明くんって姿勢が良いよね。茶器も使い慣れてる感じ。何かやってたの?」
「日本舞踊を少し。母が日本舞踊の師範で、習わされたよ。茶道は幼少期にかじっただけ」
「日本舞踊やってたんだね! 茶道も経験者。カッコいい!」
「経験者って言うほどではないかな……。でも、そう言ってくれて嬉しい」
照れる月岡くん。
・恋する気持ちがわからない鈴
「俺の言葉に流されてない? よく考えてほしい。鈴の気持ちが整理できるまで、ずっと待つよ」
良心と葛藤する。俺は……鈴の心が欲しい。
・月岡くんは鈴にオタクが原因でこっぴどく振られた過去を告白する。
・従姉妹と月岡くんがミラゴー談義する
二人が盛り上がっている姿を見て、主人公嫉妬する。この感情は?
・月岡くんの唯一の友達の瀬波くんから「新発田さんの前だと、あいつは本心隠してないよな」と言われる。
「幼馴染みとして付き合いが長いから、クラスで月岡が自分にブレーキをかけてる感じがわかるんだよな」
・鈴の好きなものを探しに行くデートをする。散歩したり、雑貨店を巡る。
「これまで一緒に過ごしてみて思ったんだけど……鈴は鈍感じゃないよ。好きなものは自覚しているんだ。積極的に言葉にしていないだけ。俺には教えて?」
雑貨店で自分用にキーホルダーを買ったら、月岡くんもこっそり同じのを買っていた。デート後に知る。
・二人でライブに行く
メイクと服装を頑張ったら、月岡くんが褒めてくれた。
「鈴、今日も可愛いね」
ライブ行く途中でも、月岡くんはカッコよくて目立っている。
月岡くんが背が高いから、他の観客の邪魔にならないように後ろの方で。
「俺に合わせて後ろだから、全然見えてないよね。……そうだ」
「え?」
月岡くんは高い高いをして、見せてくれる。主人公赤面。
・恋する気持ちを知る
月岡くんの好きなものを語っている姿を見て、彼を隣で見ているのが、好きなんだと気づく。
・主人公の母親が送ってきた月岡くんを見て、「かっこいい子ね」と言う。母親から「いい恋しているわね。笑顔が柔らかくなったもの」と指摘される。
・「恋がわかったよ」と月岡くんに告白。
「俺の好きは、一緒にいると安心する……というのも含まれている。新発田さんは俺とどうなりたい?」
「……一緒にいたい」
「決まりだな」
・月岡くんの家で日本舞踊を見に行く
「惚れ直した?」
「……うん。カッコよかったよ」
・ライブに行ったときにクラスメイトに見られて、「新発田さんは二股している疑惑」をかけられる。
・月岡くんは誤解を解くためにビジュアル系の姿で学校に現れる
本当の姿を見せびらかして、クラスにも受け入れられる。
「あいつ、かっこよ……!」
・晴れてクラス公認の仲になる
闇堕ちした王子の異名が付けられる。