あらすじ
CE2118年 月面の天文観測施設 [ 嫦娥天眼 ] において、はちぶんぎ座 方角より太陽系に接近する恒星間天体 [ 8I/2118 OH ] が発見される。
その後実施された S-VLBI観測によって判明した その天体の形象実体は、直径4.1km、延長3.95光年(37.4兆km) の 極超長柱状剛体 という 現状科学では説明が不可能な超常的物体であった。
ウーシア(Oυσία) と名付けられたその天体は、物理学的にあり得ない恣意的な軌道を描き、しかし 明確に「地球」に向かい進行していた。
膨大な観測データを基に 人工知性「伏犧( Fuxi )」が出した予智推計は、3,120日後の地球到達と南極点付近への超遅速衝突、それにより引き起こされる 地殻崩壊 と上部マントル層の地表露出。
そして 最終的には、人類を含めた既存生物種の99.78%の死滅 であった。
この絶望的な世界滅亡の危機への対処のため、特異保護対象人物として 思考抑制処置 及び 抑留措置が執られていた 3人の「 厄災級異才者 」の解放が決定された。
・[ ニケ G サルトル ] : 理源実象物理学,形而上物性物理学者。 先天的な視覚認識障害を持つ。地球全域に放射性物質を拡散した「ゴビ爆散」の元起となった実験の発起者とされている。
・[ アンジェリーナ 圓戸 ] : 色触認知学,複層意識構造学者。 魔女”ホルダ” としての別の顔を持つ。アイスランド全島封鎖の原因となった深部認知情報汚染を引き起こした人物とされている。
・[ 馬 天午 ] : 自律情報制御工学 , 無機生体工学者。 人工知性の生みの親。特異なロボットパラフィリア障害を持つ。全世界で10万人以上の死傷者を出した「三原則騒乱」の主因者とされている。