あらすじ
1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。
第二次ウィーン包囲である。
戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。
彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。
敵の数は三十万。
戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。
ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。
内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。
彼らをウィーンの切り札とするのだ。
戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。
そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。
オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。
そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。
もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。
【主な登場人物】
シュターレンベルク…ウィーン防衛司令官。オスマン軍の包囲から市を守る。
リヒャルト…シュターレンベルクの息子。プライドは高いが無能っぷりをさらけ出してしまう。
マリア・カタリーナ…シュターレンベルクの娘で、フランツの妹。偏屈でトラブルメーカー。
フランツ…シュターレンベルクになつくパン屋。変人。
グイード…シュターレンベルクの従兄弟で右腕的存在。歌手志望だが、ひどい音痴。
バーデン泊…有力諸侯。シュターレンベルクに反発心を抱いている。
ルイ・ジュリアス…フランス出身の貴族。リヒャルトと仲が悪い。
ヨハン…ウィーン市長。シュターレンベルクとはそりが合わない一面も。
アウフミラー…ウィーンに住む絵描きの青年。マリア・カタリーナの恋人。
エルミア…シュターレンベルクの愛人。
※完結済。毎日更新します※