あらすじ

「魔法絵画」の中でも、銀色の龍・ケセファリスを描いた作品は歴史的に、主題、寓意の観点から図像解釈が多数試みられてきた。イタリア人魔法画家ピエトロ・アレッツィ(Pietro Marzio Arezzi, 1462~1508)による油彩画《天界より見下ろすドラゴン・ケセファリス》もその一つである。 しかしその一方で、絵画の本来の設置場所や作品の用途、もしくは魔術師団における効果といった魔法社会に対する機能の面は十分に検討されていない。 この理由は魔法美術界において、魔術師の力の源泉である竜の図像を、作品の外部である社会的コンテクストに基づき分析することは、「神聖性を疑い魔法の純粋価値を損なう」として古来タブー視されてきたことが大きい。 そこで本稿では、魔法絵画という観点を排除し、純粋な美術史学的観点から本作を分析する。これによって、ヨーロッパ魔法絵画史における本作品の位置付けに新たな光を当てることを目的とする。 ―――――――――― ※日本魔法魔術学会(https://magicology.jp/ )という有志の団体にて寄稿させていただいた作品に加筆・修正したものです。

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カクヨム2024/03/06
  • 現在の作品《天界より見下ろすドラゴン・ケセファリス》の社会的機能