あらすじ
西暦2275年、人類は終わりなき戦いを続けていた。
20年前、突如として人類に牙を剥いた未知なる生命体、フォールン。輝かしい人類の黄金時代、ソラに人が住み、その命脈をつなぐ栄光の時代はしかし、彼らの出現によって閉ざされた。
仮面をまとった獣達の猛攻は遠からず、人類を敗退させ、生き残った人類は各地に点在するサンクチュアリへと立てこもり、惑星の主権を得た。有史以来、幾多の生命を滅ぼした人類は多様な獣の軍勢に敗れ、星の片隅へと追いやられた。
急激な惑星の寒冷化に伴う異常気象の連続。フォールン特有の因子に端を発した奇病の蔓延。異常成長と異常増殖により形を変えたかつての惑星。神の目は落ち、ソラへの道が閉ざされ、かつての栄華を泡沫の夢のごとく感じさせるほど、人類に辛辣な星へと成り果てたが、それでも人は日々の生活を営み、経済をまわし、迫る脅威に抵抗した。
その時代を生きる1人の少年、室井 千景は民間軍事会社「ヴィーザル」に務めていた。彼の仕事は日々、サンクチュアリを護る防衛軍からの依頼をこなし、銭を得ること。たとえ、世界が荒廃しようが、退廃しようが、生きる糧を得る手段は変わらない。
ライフル片手に今日も彼は戦場に降り立つ。死臭と硝煙が漂う戦場で今日もまた彼は引き金を引き、銃火を浴びせる。——たとえ、その戦いが無駄だと知りながらも。
人類退廃の時代、これはその時代を生き汚く足掻く少年の物語である。