あらすじ
就活に失敗したうえ恋人に振られた伊吹貴也は、傷心を癒やすため、その夏、祖母の家で一か月ほどを過ごすことになった。祖母の住む山里に到着した貴也は、さまざまな怪異に遭遇するが、聡明な美女――佐久本佳乃に恋をしたり、カズマをリーダー格とする小学生四人組や彼らと行動をともにする幼女ナナ、といった子供たちとの交流を深める。
滞在して四日目、貴也は子供たちとともに、三つの宝を集めて回る〝宝探し〟に出向いた。数々の怪異に遭いながらも、一行は二つの宝を入手した。お宝は勾玉であり、謎の石球に組みつける部品だった。二つの勾玉を組みつけた石球は、貴也が預かることになった。
翌日、宝探しを放棄した貴也の元に、彼の父の雅夫がやってきた。鎮守の森にあった石球を持ち出し、封印されていた妖怪を解放したのが、少年時代の雅夫なのだという。三つの勾玉を隠したのも雅夫であるらしい。貴也は雅夫とともに、三つ目の勾玉が隠されている高三土神社へと赴いた。そして三つ目の勾玉を手にした貴也は、祖母の家に戻る途中で父と別れ、子供たちと会う。子供たちは貴也に、佳乃の正体が妖怪である、と告げた。
佳乃の家を訪れた貴也は、佳乃からさらなる真相を知らされる。カズマら四人組は佳乃と雅夫との間にできた子供であり、ナナは貴也の叔母(雅夫の妹)の真菜だという。しかも真菜は、三歳のときに佳乃によって殺害されていたのだ。それを伝えた佳乃は、貴也と四人組をとらえてしまう。だがそこに、真菜に取り憑かれた雅夫が乱入する。三つの勾玉を佳乃の口に押し入れた雅夫はすぐに倒れ、佳乃は勾玉の力によって激甚なダメージを被った。自由になったカズマら四人組が佳乃に襲いかかり、その惨状を目の当たりにした貴也は気を失う。貴也と雅夫が気づくと、佳乃や子供たちの姿は、すでにどこにもなかった。
それから一週間が経ったが、貴也がどんなに待っても子供たちは姿を現さなかった。