あらすじ
高校二年生の今好 凛(いますき りん)には、毎週金曜日の夜に行う習慣があった。
それはとある事情で離れて暮らしている妹と、1時間ほどの電話をすること。
しかし、いつも声だけでビデオ通話をしたいと言ってもそれとなく断られていた。
この物語の始まりは、そんな彼がもしかして嫌われているのでは……なんて思い始めた頃のこと。
今日も時間だといつも通りかかってきた電話に出ると、何やら妹の様子がおかしい。
何かを伝えようとしてくれているのは分かるが、言葉を引っ込めてしまうと「もう寝ますね」と早めに電話を切られてしまったのだ。
そのことを相談した友人には「男でも出来たんじゃないか?」と不安を煽られてしまう。
今度の通話では絶対に聞き出そう。そう心に誓って帰宅した彼は、玄関のドアを開けると同時に口ごもっていた理由を察するのだった。
「おかえりなさい、お兄様!」