あらすじ
鬱蒼とした熱帯雨林が広がっている。
青々とした茂みが、息衝いている。
まるで呼吸をするかのようである。
ときどき、茂みの奥から、物音が聞こえる。
心臓の音が、どくんどくんと、鳴り響く。
めぐりあいのような、
そんな、出会いを越えてゆく・・・・・・。
ぼくたちは、わたしたちは、
そんな出会いを求めていたはずなんだ。
恋愛とは、それら全てを覆す力を持っているかのようだ。
ないないねだりを繰り返しながらも、息衝く呼吸がある。
ジャングルは、やがては、疾風のごとく切る風と出会うだろう。
斜め三十五度に傾斜した囲いを超えて、
ぼくたちは出会うだろう。
風となって凍てつく羽織を棚引かせる。
モノクロームはものすごい勢いで刻みはじめた。
デジタルチックなアナログではない振動が繰り返された。
虚無に似た緩衝が乗り上げては、二人の間を切り裂いた。
モノクロームは、小刻みに揺れている・・・・・・。
明日を夢見て、ぼくたちは、何を夢見ていたのだろうか。
今は何もない空間だけが、空高く広がっていた。