あらすじ

「おーすっ、わざわざ来てやったぞぉーい」 と、ドアを開けるなり友人がそう言い、ぐいとこちらに顔を近づけてきた。 おれは奴を部屋の中へ迎え入れたが、釈然としない。いきなり訪ねてきて「わざわざ来てやった」とはなんだ。この野郎が。 「なんだよ、麦茶かよ。年寄りくせえな、お前」 ベッド、それも枕の上にドカッと座った奴は、わざわざ飲み物を用意してやったおれにそう言った。 おれは自分を「おれは心が広いんだ」と慰めた。 「で、わざわざ何の用だよ。いきなり来てさ」 と、皮肉で反撃してみたが、図太い性格のこいつは意に介さないだろう。たまにこいつが羨ましくなる。これは皮肉ではなく。 「ははははっ、いやぁ、お前が電話を持っていれば、こうしてわざわざ会いに来なくてもよかったのになぁ」

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小説を読もう2024/06/17
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