あらすじ
50年前、九州福岡でカミソリ秋月と呼ばれた心臓外科医がいた。彼は大病院の跡継ぎでプライドが高く、癇癪持ちで我儘で、派手な女性遍歴を持つ冷徹で傲慢な男だった。あるとき、気晴らしに女子学園で学ぶ雪子の家庭教師となった。
秋月は独自の指導法で雪子を厳しく教え込み、東大入試が中止されて激動の受験年となった昭和44年、早稲田大学に入学させた。
秋月を信じてついて来た雪子にいつしか想いを寄せるようになり、瀕死状態の雪子を無認可の薬を使って救ったほど、愛するようになってしまった。やがて、ふたつの孤独な魂は寄り添い、愛しあうが、東京と福岡を隔てる苛立たしい距離、どんなに愛されても大学へ戻って行く雪子、10歳以上年齢が離れたジェネレーションギャップに、秋月は悩み、疲れて行く。
「若き心臓手術の神様」と賞賛された秋月のラストLOVEと人生の怖さを知らない大学生雪子のファーストLOVEが錯綜する。
人を愛することは50年前であろうと、100年後であろうと変わることはないが、人は死ぬために生まれ、そして別れるために愛しい人と出会う。Good old days!