あらすじ
この世界は平等ではない、私はそう思う。事実、現状学校にはスクールカーストが存在していて、時にそれは人を殺すこともあるのだ。だから私、須藤 天音は、誰にも標的にされない中の中を生きている。
「おはよう、天音」
「おはよう、桜」
笑顔で挨拶は当たり前、2軍女子を生き抜くためには、こうした日常生活での『普通』をこなさなければならない。『普通』、難しい言葉だと思う、ネットのトレンド、注目のドラマ等、知っておかないと確実にカースト下位に転落する臨界点、それが『普通』だ。
「皆さんおはようございます」
そんなことを考えていると先生が教室に入ってきて何やら話始める。私は半ば聞き流しながらショートHRが終わるのを待つ。
まぁ要約するならば、転校生が来る、それだけだ。しょせん転校生、元の学校でイジメを受けて学校を変えたとかそんなところだろう。
そんな私の気持ちとは打って変わってクラスは賑わっている。男女、女子、共に女子が来ることを期待していてワチャワチャとしているようだ。
正直私はどちらでもいい、私の生活が脅かされなければそれでッ―――
「コンニチハ、私、スミス アリス、デス!
よろしく、デス」
驚いた、その一言で私の頭は一杯だった。彼女はアメリカ人転校生だったのだ。髪は金髪、目はパッチリとしていて整った顔をしている。オマケに美しい形をした胸、男子はソレにしか目がいってないようだった。
「須藤さん、丁度あなたの隣が空いていたわよね……あそこがあなたの席よ。
皆さん仲良くしてあげてくださいね。それでは朝のHRは終わりです。一限目の授業に遅れないように」
ついてない、よりにもよって私の隣だなんて。
転校生、それはどこか特別で転校初日ともなると休み時間に彼女の机の周りには陽キャバリケードが設置される。よって私にもシワ寄せが来て机から離れざるをえないのだ。
「よろしくおねがい、シマス」
「うん、私は天音、須藤 天音、よろしくね」
「失礼ですが、私、あなたのそういう態度、嫌い、デス」
「えっ―――」
これは私の何気ない日常に一輪の花が咲いたような衝撃的な出来事だった――――