あらすじ

1 小沢真琴が彼の名前である。彼は東京の大林学園高等部の2年生である。 郊外のK市に住んでいる。家は比較的閑静な住宅街にある。学校までは電車を使い、1時間ほどのものだ。 近くに古い大きな屋敷があり、長年空き家になっていたが、最近誰かが越してきたらしい。 散歩のついでに近寄り、その家を見ることにした。 2階建てで、中はひっそりとしている様子。おそらく、出かけているのだろう。 家の周囲を1周すると、彼は次第に大胆になってきた。門に柵があるのだが、そのかんぬきが錆びていて中に侵入できる。 だが、さすがにそういった泥棒のような行為はさすがにはばかられ、庭をのぞきこむだけだった。 「君、私の家に何か用かね?」 背後で突然、男の声がした。驚いて振り返ると黒づくめの服装の初老の男が立っていた。 「メ、メモ用紙が風で飛ばされてこの家の中に入ったようやねん。 と、とっさにうそをついてしまった。 「私は、この家の主です。遠慮なく庭を探してみなさい。 と言うと、男はさっさと自宅に入ってしまった。小沢真琴はその場にしばらく、しゃがみこみ考えた。 しばらく失くしたメモをさがすふりをして、ここの住人にあいさつして帰ることにした。見つからなかったと言っておこう。 ふいにドアが開き、さきほどの男が手招きした。

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小説を読もう2019/06/16
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