あらすじ
『光』とは自然界の中で、太陽から降り注ぐものであり、それ以外は地球上に存在しない。
1879年にトーマス・エジソンが白熱電球を発明するまで、世界中の夜とは真性の闇だった。
それが、今から約150年ほど前に『光』は『生産物』となった。
科学によって光を手に入れた人類は、多くの原子力発電所を作り、文明を発展させてきた。
それが、どんなリスクを背負おう事かも知らずに。
世界で1番最初に核の恐ろしさを知ったのは、日本だった。
1945年8月6日、広島原発、爆発事故。
そして、8月9日に長崎原発、爆発事故。
二つの原発事故のあと、江戸幕府はクリーンエネルギーの発展に力を入れた。
特に火力発電だったが、『目に見えない』火を扱うことはとても難しく、火力発電に関われるのは相当な知力と家柄を持つ者のみとされた。
譜代という貴族だけがクリーンエネルギーを使い、外様と呼ばれる市民は核に汚染された生活を余儀なくされた。
そして、2011年3月11日。
未曾有の大災害と呼ばれる、東日本大火災が起きてしまう。
それから10年。
外様で暮らす志道という男が、広がり続ける格差階級に絶望し、テロリストになることを決意する。
決行日は2021年3月11日。
核ロケットを、江戸城へ打ち込む計画を立てる。
それに向けて、核ロケットの開発をしているところに、ある日突然、光る髪を持つ少女が空から降りてくる。
少女の名前はサン。
彼女は太陽から月へ向かう途中に、不意に地球に降りて来てしまったのだと言う。
その理由は––––
「あまりにも、地球が愛に溢れていて、美しかったから」
愛の力を糧にして光を生み出し、それを宇宙中に届ける太陽人の少女、サン。
そして、テロリズムを持ってしてでも、日本を変えようとしている男、志道。
サンが再び月へ向かうのは、1週間後の満月の夜。
それまでの間、2人は同居生活をすることになってしまう。
これは、本当にありふれた、どこにでもある『愛』の物語。