あらすじ
東風瑞 来良(こちみず・らいら)のクラスへ転校してきた少年、柄野久 午兎(えのく・ひると)。ミステリアスで容姿端麗な彼は、直ぐさま校内の注目の的となった。
だが、彼女は彼の正体を知っている。奴は殺人鬼だ。
新学期が始まる前、春期講習の帰り道に彼女は午兎が殺人を犯す現場を目撃してしまう。
しかし彼の正体は殺人鬼ではなく、未来人。東風瑞が目撃したのは、彼がかつて彼の同胞であった咎人を処分した現場であった。彼の話によると、1000年後に世界は終わりを迎えるという。
巷では、未成年者を対象にした誘拐事件が相次いでいた。その犯人が未来人である事を知った探偵の韮崎 鎺(にらさき・はばき)は、柄野久へ同盟関係を申し込む。成り行きで事件の調査に加わった東風瑞であったが、それは彼女が望む事であった。
調査をする中で、互いに心を開いていく柄野久と東風瑞。だが価値観や思考、1000年もの時間は見えない壁のように二人の前に立ち塞がる。
やがて事件の真相が見えてくる。この連続誘拐事件を企てたのは、柄野久の同胞たる“最後の子供達”であった。
“最後の子供達”らと決別し、東風瑞の暮らす時代で生きる事を決意する柄野久。時を同じくして、過去へ進軍を開始する“最後の子供達”。彼らの先兵たる人型兵器ネフィリムは、誘拐した人間を素材に生み出された物であった。
柄野久と東風瑞、自衛隊特殊作戦群の活躍により、“最後の子供達”の野望は潰えた。しかしそれは東風瑞の友人を含め多くの犠牲を払う結果となった。
この凄惨な結末を変えるべく、柄野久は東風瑞と共に1000年後の未来へ帰還する。激闘の末、“最後の子供達”を倒す二人。未来は変わった。しかしそれは、東風瑞が暮らす小さな未来だけであった。世界の終焉は変わらない。
改変された小さな未来の中、登校する柄野久と東風瑞。“最後の子供達”はもう来ない。長い梅雨が明け、夏休みになろうとしていた。