あらすじ
子供の頃から憧れているゲームがあった。
シリーズ7作品+α。初代から二十年続く長寿RPGで、時には年間大賞を獲得するナンバリングもあった名作――【ギャラクシー・ワールド・ソウルズ】、通称GWS。
しかし、神ゲーと称えられたのは4作目まで……5作目で盛大にコケ、神ゲーはクソゲーの烙印を押された。
多大なバグ、初の3Dキャラの低クオリティ。
整合性の取れないシナリオ、BGMのパクリ疑惑、有名タレントの声優起用。
今で言う大炎上を起こし、発売一週間を持たずに、シリーズ5作品目は投げ売りされた。しかも百円だ。
6、7作品目にて信頼回復を努めたものの、一度失墜した顧客は取り戻せなかった。
しかし、満を持して発表された8作品目……社運を賭けたビッグタイトルとして企画が立ち上げられ、規模も縮小された6〜7作品目とは違い、予算も三倍以上。
シナリオライターにイラストレーター、作曲家やプロデューサーも有名どころを集めた、言わば夢のプロジェクトとして企画された。
大学卒業後、僕はその8作品目の開発を手掛けている会社へ入社する事が出来ていた。
子供の頃から憧れていたゲーム、一度は堕ちてしまった歴戦のゲームタイトル。
しかも開発として関わることが出来る。だがそれだけで満足はしない。
命を賭して、【ギャラクシー・ワールド・ソウルズ8】を、神ゲーとして売り出してやる!!
だけど、僕の夢は頓挫してしまう。文字通り、命を賭してしまったらしい。
何が起きたか、気付くとそこは現実とはかけ離れた世界……しかし見慣れた、僕にとっての憧れていた世界の1作目……その世界、そのものだったのだ。