あらすじ

椹木凛は幼い頃、家の近くの山で遊んでいる最中に、兄とはぐれて迷子になる。不安になって泣いていると、兄と同じ歳くらいの男の子に声をかけられた。男の子は銀と書いてしろがねと言い、泣く凛を優しくなだめて遊んでくれた。 凛は優しい銀が大好きになる。それに銀は優しいだけではない。とても整った顔立ちで、しかも銀色の翼が出せるのだ。秘密だと言って見せてくれた翼は、とても綺麗だった。 凛は、週末になると銀と遊んだ。楽しかった。しかし凛は父親の転勤で引っ越すことになり、銀も遠い学校に行くからと離れてしまう。離れる前に、銀は凛を花嫁にすると言って、ある契約をする。 そして数年後、凛は高校入学と同時に懐かしい家に戻ってきた。祖母が亡くなり誰も住まなくなった懐かしい家で、一人暮らしを楽しむつもりだった。しかし親が勝手に部屋を貸し、他人と同居することが決まっていた。 全く気乗りしなく、しかも同居人なんていらねぇと不貞腐れていた凛は、その同居人を見て驚く。その人は、昔によく遊んだ銀だった。 銀は約束通り、凛を花嫁にするために戻ってきたと言った。凛は驚いた。子供同士の約束を守ろうとする銀にも驚いたし、凛を女の子だと勘違いしてたことにも驚いた。しかし凛よりも銀の方が驚いていた。子供の頃の凛は、ふわふわの髪の毛に白く柔らかい頬に大きな目をした、とても可愛らしい容姿だったから。 凛は今でもその面影があり可愛らしい容姿をしていたが、銀はショックを受けた。しかし勝手に勘違いをしていた自分が悪いと謝った。 勘違いをしてはいたが、結局は同居を始めた二人。凛は高校で新しい友達もできた。清忠といい明るくて一緒にいると楽しい。ある日、清忠に誘われて家に行く。そこは別邸らしく、兄と使用人だけで住んでいるらしい。実は清忠も妖で、凛は薬を飲まされ、清忠の兄、宗忠に襲われてしまう。宗忠は、凛が銀と花嫁の契約をしていると知っていて襲ったのだ。顔を殴られ腹を蹴られながらも、屈しない凛。その態度に腹を立てた宗忠に犯されそうになったその時、天井に穴があき銀が飛び込んできた。間一髪助けられた凛。銀が宗忠と対峙している間に、二人の男に抱え起こされた。一人は銀の引越しを手伝っていた織部という冷たい印象の男、もう一人は浅葱という、凛と同じ歳くらいの明るい男。凛は安心感から緊張の糸が切れ、気を失った。家で目覚めると、目の前に銀がいた。傷を治すと言って、切れた口端を舐められて、凛はひどくドキドキとした。その様子に浅葱が「薬でも治せるんですけど」と呆れていた。そして家には清忠もいた。青い顔をして凛に謝った。本当は銀の花嫁だという凛に、わざと近づいたこと。でも凛と仲良くなって、友達として大好きになったこと。兄の暴走を止められなかったことを。もう二度と凛に近づかないと謝る清忠に、凛は許さないと告げる。清忠は大切な友達だから、俺から離れるなと。二人は抱き合って涙を流した。その様子を、銀がおもしろくなさそうに見ていた。 平和な毎日が続き、夏休みになった。銀が天狗の郷にしばらく帰っている間に、ある人物が凛を訪ねてくる。その人物に誘われて、凛も天狗の郷に向かうことになり…。

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アルファポリス
アルファポリス2019/04/29
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カクヨム2024/03/03
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