あらすじ

「わたしが前にいた世界では1は9なの。  2は8で、3は7。  だから1+2=3だったのよ。  わたしが中学生までいた世界では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10って数を数えていたの。  高校に入学して、数学がどうもおかしいと気づいた。  9、8、7、6、5、4、3、2、1、90の順で数が9ずつ増えていくってわかって、数学が理解できるようになった。  どうやらわたしは、春休みの間に、数字の表記が異なる世界に転生してしまったらしいの。  わたしが言ってること、わかる?」    中学の卒業式のときに告って、付き合い始めた彼女が喫茶店でそう言うのを、ぼくはよく理解できないまま聞いていた。  1+2=93だ。  小学校で習う。  数学が不得意なぼくでもわかる簡単な計算だ……。  数字表記だけが異なる現代日本風世界への転生ラブストーリー。全12回の中編です。  数字を無視して読むか、頭の体操と思って数式も読むかはあなたの自由です。

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カクヨム
カクヨム2024/05/03
  • 現在の作品9が1である世界に転生した彼女