あらすじ
※ドラゴンノベル中編応募作
今日も秘密工場で、アクシスは旋盤に向かっていた。
これは、彼の修理工場に旋盤すらなかった時の話。
NCが出来て、AIもできて汎用機は何故無くならないのか?
大がかりなモノほど段取りに時間がかかるのもそうだし、得てしてそう言うものは高い道具だからだ。
良い道具は高い、これは常識。
もちろん、安くても良い道具はあるし。そういうのを探すのも、楽しいには違いない。
だから、零細はそういう存在があるのを知っていても。
そんな日道具が買える日が来ないかなと夢を見る日があっても、毎日ボロい中古品や古い汎用機で仕事をしている。
修理屋と一口に言っても、それは多岐に渡り。
何かを交換するだけの様なものから、専門的な基盤修理やアクシスの様に部品から想像してつくりこんで命を吹き込む様なものもある。
箱舟本店の協力会社、その一つ。零細の秘密工場。
仲間に恵まれ、取引先に恵まれ。
魔神である、彼の神生(じんせい)に手を差し伸べてくれるもの達は沢山いる。
そうした、恵まれた環境こそ彼が最底辺の修理屋としてやっていけている理由だ。
近くの街から、毎日背負子の様な手作りの木の箱で請け負った修理品を運び。
直したものは、丁寧に磨いて梱包し街や代理店に送りだす。
勿論、一個一個手渡しする事だってある。
「あぁ、今日も一日ご苦労さん」
自分にそう言い聞かせ、彼は今日も秘密工場で様々なものを修理する。
なおせねぇと言わない為に、様々な道具や治具を作り。
ゴミをあさり、分解し。ダンジョンの鑑定を使ったり、様々な手段で彼はひたすら学び続ける。
自分が最初に受けた縫いぐるみの仕事を、思い出しては歳老いた自分の手を握りしめる。
これは、修理屋アクシスの職人魂の話。
主な登場人物:
魔神アクシス 秘密工場の社長。
エタナ レトロゲーム大好きウルトラバカの三眼幼女。古すぎてなおせないレトロゲーム機を秘密工場に持ち込む。
コン 本当は、魔国辺境伯の息子で秘密工場では一番古株。貴族としての名字はガルシーン
※怠惰の箱舟の修理屋アクシスに関する話。登場は百幕辺りの不滅の流儀等
※最終話まで毎日更新(時間は不定期)