あらすじ

〜無垢な白薔薇は甘蜜(みつ)に濡れる〜
通称、『しろみつ』。
何度も何度も流れてた、チラッとSNSの広告で見ただけの発売前のゲームタイトルが、確かそんなものだった。
但し、ゲームはゲームでも…18禁学園モノBL恋愛ゲーム、だけど。
シナリオよりもエロ重視!って。
このご時世に随分堂々とした謳い文句だな〜って、思っただけでなんの興味も湧かなかった。
何故なら他にドハマりしてるゲームがあったから。同じBLゲームでも、シナリオ重視の露出度控えめな自分好みのゲームがね!

だから大して気にもしてなかった。
“ふーん”で片付けて終わった。

〜人間、エルフ、獣人、魔族…多種族が共存するこのリヴィエ王国の学園or神殿、女人禁制の秘密の薔薇園で―イケおじからショタまで―あなたは誰と、どろどろに甘い愛と欲望を育みますか?〜

更に続いた謳い文句に心の中でついそんなもの育む前に勉強しろよ神に祈れよ、なんてツッコんでしまった。
流石エロ重視と言うだけあって、主人公に“おいしさ”満載のご都合展開ばっかりなんだろうな〜って思ったら、なんだかひどく白けた気分になって。
“こんなクソゲー買う奴の気が知れない”。
…自分の好きなBLゲームの続編の前評判より良かったのも気に食わなくて、そんな八つ当たりめいたことを思ったのが果たして原因なのか天罰なのか…なんなのか…。

「え、?」

その“クソゲー”、『しろみつ』の世界の中に何故なのか自分が存在しているのだと言うことに、中学時代からずっと隠れ腐男子だった“俺”は、本当に唐突に気が付いた。
うん。引っ叩いたほっぺが痛い。夢じゃない。
これが巷で噂の、転生…?
………いや、俺死んだ記憶ないし。神様に会ってチート能力も貰ってないし。
回帰?やり直し?
いやいや、俺は確かに地球の日本で生きていた。実家暮らしのアラフォーニートとか笑えない状況だったけど。なんなら昨日母ちゃんに言われて庭の草取りした記憶ばっちりあるくらいなんだけど…。
え?
じゃあなにこれ、前世(?)の記憶?
じゃなきゃ…、異世界住人への憑依??的な???
密かに脳内は静かに大混乱中だ。
隣で双子の妹が不思議そうに“俺”…私を見ている。
そして“そいつ”も私を見ていた。

広告で散々流れていたメイン攻め攻略キャラの一人、魔族の王子、シャルル・ユルフェが。
感情の読めない容貌で、私をじっと――。

――見つめられるのにゾッとして、妹の手を掴むと急いでその場を後にした。ついでにパーティー会場からも退場した。
そうだ。ひとまず屋敷に帰ろう!
もしかしたら他人の空似ってやつかも知れないし、と。
どうにかひたすら前向きに考えようとしている私の眼前に、パッとスノーホワイトのメッセージウィンドウが無情にも現れたのは…その時だった。

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アルファポリス
アルファポリス2024/04/18
  • 現在の作品発売前のBLエロゲーキャラに憑依したみたいなんだけど、自分の立ち位置がわかりません!?