あらすじ
魔法物質「エーテル」の発見と、それによる科学的魔法・魔剣士技術が発展し、列強国と呼ばれる白人国家が植民地支配による世界分割を進める仮想十九世紀末、ひとりのサムライがアーサソール魔剣士学園の門を叩いた。
「ぬう! ここが音に聞こえたアルビオンの魔剣学園か! 広いな!」
彼の名前はクヨウ・ハチスカ。最近鎖していた国を開き、世界に名だたる列強国へと雄飛しようとする極東の島国・大八洲からの、ただひとりの留学生。彼は今現在、世界に七名存在し、生きる抑止力とも呼ばれる「剣聖」になることを夢見る一人の青年であった。
だがそのクヨウには秘密があった。それは前世、世界で初めて魔剣技術を発見し、このアーサソール魔剣士学院の創設者ともなった少女、通称「始祖の剣聖」の、その師匠であった時の記憶があること。
胸踊らせて魔剣士学園に入学したクヨウであったが、彼の予想に反し、転生後の世界では、彼が「始祖の剣聖」の師であったときに完成されていたはずの魔術の技術体系は、クヨウが驚くほど低次元になっていた。
しかもその上、学園に通う生徒たちの間には黄色人種を「イエロー」と蔑み、劣った人種であるとして差別する思想が渦巻いていて――。