あらすじ

アガタクリコじゃない私、十和田(とわだ)毬子(まりこ)は、地方銀行の新米出納係だった十年前、得意客である往来商事の〈色の薄いオバサン〉と出会った。彼女はなぜか私をアガタクリコと呼んだ。始めはにこやかに、やがて不気味な執拗さで。なぜなのか、周囲の人々は異口同音に知らないと言うが、不穏な出来事は続き、ついに決定的な悲劇が起こる。 遠くの街に移り住んで環境を変え、ようやく平和な日常を得た十年後、私は思いがけず往来商事のその人と、街でばったり出会ってしまった。

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