あらすじ
切れかかった蛍光灯の明滅する光が、棺桶の底に横たわる純白のウエディングドレスの花嫁を闇の中に浮かび上がらせた。
胸を薔薇色の血で染めた紗耶香だった。
・・・右手に握った拳銃が、こめかみを射抜いていた。
サイレンの音が、すぐ近くで聞こえた。
あわてて祭壇へ出ると、チャペルの扉を押し開けて、防弾装備をした機動隊がなだれ込んで来た。
【六月の花嫁は二度死ぬ~快楽の報酬~145.瀕死の花嫁(6)】
You Only Live Onceは「人生は一度きり」のイギリスの名言。
これをもじったのが、
The June Bride Only Lives Twice.
直訳すれば、
「6月の花嫁は人生を二度生きる」
007風に訳せば、
「6月の花嫁は二度死ぬ」
6月の花嫁は、幸せな人生を二度も生きるほどの幸せのはずが、(裏読みすると)二度も悲惨に死ぬ最も悲惨な花嫁ということになる。
この小説の結末がどちらになるか、それは読んでのお楽しみ。
あなたは人生を二度生きる
一度目はあなたのため
二度目は夢のために
夢と愛に出会うまで
あなたはさまよい
命すりへらす
愛はあなたを手招きする見知らぬひとのよう
夢はうつろう影
だから怖れずに
どんなことをしてでもつかまえて
そして二度と離さぬように
夢ひとつあれば
あなたは人生を二度生きる
【007は二度死ぬ】
曲:ジョン・バリー 歌:ナンシー・シナトラ
(藤英二訳)