あらすじ
「ウィルフリッド王太子殿下、それはわたくしとの婚約を破棄したいということでしょうか?」
「あぁそうだ! 君との婚約は破棄だ!!」
カレンデム公爵令嬢のエリノア・フランシス・エバンスはリュラフス王国の王太子であるウィルフリッドに、伯爵令嬢であるナターシャとの接し方について問い詰めたところ婚約破棄を言い渡された。
普通の公爵令嬢ならば婚約破棄を言い渡された現実に落ち込むところだが、エリノアは違っていた。
エリノアはこのリュラフス王国に生まれる前、日本という国に住んでいた。前世の記憶は曖昧だったが、前世では好きな相手と結ばれることが出来る事を覚えていたのだ。
好きな相手と結ばれる。その素晴らしさと喜びを知っていたエリノア。
「わたくし、これを期に旅に出たいのです。ただの旅では御座いませんの。未来の旦那様を探す旅ですわ」
それなのに………
「エリノア、私は決めたよ。もう遠慮はしない。絶対に君を振り向かせてみせる。私が好きなのはエリノアだからね」
「っ!? すっ、すすすすす、すきぃ!!??」
誰が? 誰を?
え? 殿下が? わたくしを!?
「婚約破棄はしない。だから旅に出たいなんて言わないでくれ」
何故か婚約破棄だと言ってきた王太子殿下がわたくしが旅に出るのを止めてきます。