あらすじ
ニコは15歳の少女だ。図書館で育ったから読書が大好き。理屈っぽくて、少しだけ死にたがり屋で、そしてレナトスである。レナトスはその血を以って、世界にはびこるクリーチャーを殺す使命がある。
クリーチャーはその名の通り怪物である。30年前突如として現れ、人類を蹂躙した。同時に生まれたレナトスという少女たちだけがクリーチャーを殺すことができた。その能力は剣や、鎚や、弓矢といった形象を持ち、その真っ赤な見た目からサングイスと呼ばれた。
ニコもサングイスを持っていた。しかしそれは身を守るだけのなまくらだった。
なまくらでも殺さねば。クリーチャーを。レナトスに産まれたからではなく、自分の意志で。
本や死にしか救いを見いだせなかったのに、クリーチャーを殺さねばならないと思ったのだ。
ニコは同世代のレナトスと共に基地で生活している。クリーチャーから土地を奪い返すために訓練している。軍の中で交流する他のレナトスにもそれぞれ目的がある。
いじめっ子のリン。
仲の良いカノン。
さっぱりした性格のアタリさん。
頼りになるトウカさん。
オタクなキイロ。
無気力なアオイ。
そして、憧れのシズク。
それぞれに戦う理由がある。世界もレナトスがクリーチャーと戦うことを望んでいる。
そもそも、どうしてレナトスだけがクリーチャーと戦えるのか。なぜ30年前、クリーチャーとレナトスが同時に出現したのか。何か理由があるのかもしれない。
でもそれらは、ニコにとってどうでもいいのだ。
自分だけの勝利を、彼女は欲している。これは彼女が笑うまでの話。
ある女の子の物語。