あらすじ
帝国歴285年。
エベル大陸東端に位置する【帝国】で、それまでのエネルギー事情を一変させる新たな地下資源が発見された。
後に〈フェネル結晶〉と名付けられたその資源はしかし、後先考えぬ大量消費によって採掘量が激減。
帝国政府はエベル大陸の西、どこまでも続く未開の荒野──未開拓地に望みを託し、開拓と資源回収をその使命とした巨大な移動都市【ノア】を送り出した。
黒い鉱物のような皮膚に覆われた「鎧獣」と呼ばれる危険生物が闊歩し、有効な治療法も発見されていない風土病が猛威を振るう、死の大地。
とある目的を果たすために【ノア】に乗り込んだ少年、デューク・リオンは、そんな危険極まる未開拓地での資源採取を生業とする「開拓者」として生活する日々を送っていた。
そんなある日、デュークは街中でボロボロの格好をした奴隷の少女、ピュラと出会う。
離別した家族と再会するため、なんとかノアから逃げ出して帝国本国に帰りたい──涙ながらにそう告げるピュラに、デュークは手を差し伸べようとするが……。
「あなたなんかには頼りません──私の家族をめちゃくちゃにした、あナたたちみたいな〈考古学者〉なんかにはっ!」
──これは、当てのない荒野を生き抜く彼らが、それぞれの「願い」を探す物語。